Kaakaの世界/火渡り初体験 (2010.11.28)
加波根不動明王神社(寝不動尊)にて
トレッキング/茨城県・加波山は、<前編><後編>で構成されています。
<前編>
1. トレッキング先の決定
2. 一合目:桜川市長岡にある中宮の里宮 加波山神社 拝殿 に到着
3. 二合目:加波根不動明王神社(寝不動尊)、そして初の火渡り。
4. 登山開始 (12時45分)
<後編>
5. 山頂の神社群
6. 下山開始 (14時30分)
7. 加波山三枝祇神社本宮 拝殿 に立ち寄り(16時5分)
ここでは、<前編>の3で紹介した「火渡り」について、更に紹介しています。
火渡り:修験道(しゅげんどう)や御嶽(おんたけ)講の行者(ぎょうじゃ)などが、験術の一つとして、燃焼している炭火や火の上を渡り歩く儀礼。
修験道では火生三昧耶法(かしようさんまいやほう)とよび、その火によって世の中の穢(けがれ)や罪を焼き尽くし、
同時に彼らの崇拝する火炎に包まれた不動明王と一体化すると考えられている。
今日でも山岳宗教系の寺社などでは祭礼のおりなどに行っているところもあるが、
近世期には信者や一般民衆に験術を誇示するといった目的から盛んに行われた。
修験者の儀礼後に、現世利益(げんぜりやく)を願う信者たちを歩かせるといった形態も少なくない。
火渡り儀礼は広く世界のシャーマンの間でもみられるが、燃焼力を獲得して霊的な力を発揮できる状態に到達した表現であるという。
Yahoo!百科事典より転載
この日(2010.11.28)、加波山登頂の為に二合目にある加波根不動明王神社(寝不動尊)にさしかかると、白装束の女性と、山伏姿?の男性などが、何やら集まっていました。
山伏姿?の方に聞いたところ 『私の下で5年間修行した堂守が、この神社で初めての火渡り をやるんだよ』 とのこと・・・、ぜひ写真に納めさせて頂きたいと申し出ると、色々と説明・便宜を図ってくれ、火渡りの儀式にも私達の参加を許して下さいました。
この山伏姿の男性は、先達と呼ばれる方らしい。
山伏(やまぶし):修験道(しゅげんどう)の宗教的指導者。
先達(せんだつ):学問や技芸で先に達した人をいうが、
とくに修験道で用いられた。
堂守(どうもり):堂の番人。
(Yahoo!百科事典 & 大辞林より)
先達の方に、お名前を訪ねたのですが、『今日は、弟子である 堂守先達 静恵(ジョウエイ) の晴れの日なので、私の名前は表に出さなくともよい。』とのことでした。
なお、絵もお書きになるようで、次のような登り旗があり、画号?として「奇峰」の印がありました。
さて、順を追って 火渡りの儀 を紹介します。
1. 護摩(ごま)
2. 先達 挨拶
3. 修祓(しゅばつ・しゅうばつ)の儀 堂守先達 静恵(じょうえい)
堂守先達により 祓い清めが行われました。
4. 法剣の儀 先達
先達が 剣を使い、内陣を祓い清めます。
5. 法弓の儀 先達 助士/静恵
先達が 弓矢を放ち、外陣を祓い清めます。
6. 法扇の儀
何の儀式なのか 調べたが 分からなかった。
7. 洒水(しゃすい)の儀
「洒水」は、密教用語で清浄を念じてそそぐ香水(こうずい)を指し、香水を注いで煩悩(ぼんのう)・垢穢(くえ)を除く、清めの儀礼。
8. 斧入りの儀
火渡り用の薪を切り、火渡りの場を結界(けっかい)する儀式と思われますが、詳細は不明。
結界とは、聖なる領域と俗なる領域を分け、秩序を維持するために区域を限ること。
9. 願文(がんもん) 先達 助士/静恵
法会(催し)を行うに際して,神仏に施主の祈願内容を申し述べる。
10. 点火
護摩の薪に聖火を点じます。
11. 火渡りの儀 /先達が火渡りをします。
12. 参詣者の火渡り
参詣の皆さまが火渡りをします。
先達様の前に進み、先達様が背中を押す合図で 火渡り開始・・・。
3回の火渡りでご利益をいただけるとの説明がありました。
とうぜん、Kaaka と Chan も 3回体験して来ました。
体験して見たい方の為に、ワンポイント・アドバイスがあります。
ズボンの裾はメクラナイ方がベターです。先達の方の足元をご覧ください。
裾をメクルと、周囲の炎と熱で、スネ毛が焼けるように熱い。
13. 火渡後
火渡り後の 燃えた薪の下を掘ると、半紙とサランラップでくるまれた お札 が出てきました。
サランラップもそのままです。
先達様の話では、通常は熱の影響を受けるのだが、その影響がないようにしたのが 火渡り なのだそうだ。
法弓の儀で拾った 矢とともに 家に持ち帰りました。
貴重な体験をさせていただきました 先達様はじめ 氏子・地元信者の方々に この紙面を借りて感謝いたします。
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