Kaakaの世界/トレッキング
栃木県 岩裂山(おざくさん879.4m)・月山(890m) 後編(2011.02.27)
前編はここをクリックしてご覧下さい。
岩裂山(おざくさん)は、ハシゴとクサリ場、スリルのある登りの一枚岩 ・・・ と変化に富んだ山 です。
前編にて紹介したように
平成4年6月の「警告」と
平成9年3月の「注意」
なる看板では、平成3年3月から平成4年6月までに、コース中の岩場・クサリ場で5件の転落等の事故があり、うち3件が死亡事故・・・との内容で、「本格的登山及びロック・クライミング等の経験のないも方は、入山を控えて下さるようお願いします。」と結んでいた。
6. ヒゲスリ岩へ
10時27分 木の根の露出した尾根道と ハシゴと手摺のある橋を過ぎるとヒゲスリ岩に到着。
ヒゲスリ岩の先の階段を登ると 雪道 が現われた。残雪は凍結しており、滑りやすく、更に注意が必要になってきていた。
道標は 東剣ノ峰0.3km 石裂山0.7km を示しており、このあたりのジグザク道をガイド本では「ヒゲスリ岩を登れば早春にはカタクリが斜面に咲き、・・・」 と紹介している。このあたりの雪の下などにもカタクリが自生しているのだろうか・・・そして、咲くのだろうか・・・
7. 東剣ノ峰へ
主稜線に出て、その先にコブがあったので、東剣ノ峰と思い記念撮影。
10時48分 その先に東剣ノ峰の看板がある峰が現われた。ここが本物の「東剣ノ峰」のようだ。
急峻なハシゴ まさに斜度85度のハシゴを下り振り向くと 東剣ノ峰 が見えた。
このハシゴがなかった時代は 鎖で下りたのだろうか? 一歩間違えば 転落事故だ・・・!
8. 西剣ノ峰へ
11時4分 東剣ノ峰から下りて登り返すと西剣ノ峰に到着。
その先には展望が広がる場所があり、遠くに高原山(たかはらやま)、近くには鳴虫山(なきむしやま)や羽賀場山(はがばやま)が見えるらしいが、どの山がどれやら、私達には分からない・・・。
9. 御沢峠 〜 石裂山(おざくさん879.4m)へ
11時18分 西剣ノ峰を過ぎ、長いハシゴを下りると その先には 御沢峠 の看板があった。
ここから登り返し、分岐を左に進むと 再度稜線に出てくる。まもなく頂上だ。
11時30分 石裂山山頂に到着。
日光方面の山々が見えた。
たぶん、日光男体山を中心に見えているようだ!。
10. 月山(がっさん890m)
11時52分 分岐まで戻り、稜線に沿って登ると間もなく月山山頂に到着した。
山頂からは北方に日光連山を望めるとともに、山頂周辺には低木のアカヤシオがあり、春には素晴らしい光景になるだろう・・・
また、山頂には月読命(つくよみのみこと)が祭られた月山神社があった。
10. 下山
急な斜面を下り、平坦になったあたりからジグザグな道、・・・今度はクサリ場、・・・階段・・・
杉の倒木の間を下りて行き、ふと振り返ると祠があった。
切り立った岩壁にはさまれた峡谷(ゴルジュ)を抜ける、沢沿に進むと 竜ガ滝休憩舎付近の登って来た道と合流する。
海の中で海苔の養殖をしているように 道の両脇の木々の枝から 何やら緑色のクモの巣状繊維質?の物体が垂れ下がっているものがあり、往路でも気になっていたので 写真を撮って見ました。
帰宅して調べてみると、総称でサルオガセと呼ばれているものらしい。
ウィキペディアによれば
『サルオガセとは、「樹皮に付着して懸垂する糸状の地衣」(広辞苑)。霧藻、蘿衣ともいう。
ブナ林など落葉広葉樹林の霧のかかるような森林の樹上に着生する。その形は木の枝のように枝分かれし、
下垂する。植物学上では、サルオガセ科サルオガセ属(Usnea)の地衣類の総称。
日本ではおよそ40種類確認されており、世界では600種以上と言われる。』
とのことです。
木の枝から長く垂れ下がる姿は、夜間であれば恐怖映画などのシーンにも使えそうです。
なお、大気汚染に弱く、空気のきれいな場所でなければ生きていけず、環境指標にもされているとの記載のHPもありました。
14時 無事に駐車場に到着。
このように、全般、岩の多い山で クサリ場やハシゴなどが多く、整備された一般ルートを歩くことに心がけましょう。特に、冬季は登山道が凍っている場合があり、今回のように残雪があると想像以上に難易度が高くなるので注意が必要です。
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