Kaakaの世界/トレッキング
栃木県 岩裂山(おざくさん879.4m)・月山(890m) 前編(2011.02.27)
岩裂山(おざくさん879.4m)は、近世中期頃から明治にかけて加蘇山神社(かそさんじんじゃ)とともに隆盛を極めた山で、鹿沼地区周辺における代表的な庶民信仰の場だったらしい。
石裂山を開山したのは、奈良末期から平安初期にかけて活躍した山岳宗教に一生を捧げた勝道上人(しょうどう)と紹介されており、勝道上人は日光山(ニコウ山=二荒山、ふたらさん、男体山)の開山を開山したことで有名だ。
さて、石裂山は鎖場や梯子などが多く、修行の山としての往時を偲ばせます。したがって、岩の多い行程なので一般ルートを歩くことを推奨します。
冬季、特に降雪後は登山道が凍っている場合があり、危険が増す場合があるので注意しましょう。
月山(がっさん890m)山頂には月読命(つきよみのみこと)が祭られた月山神社があります。
このように、岩裂山・月山は、加蘇山神社と併せて宗教色の強い由緒ある山のようです。
また、この山の反対側(入粟野)には賀蘇山神社(かぞやまじんじゃ)があり、その神社では岩裂山を「尾鑿山」と紹介しているようで、国土地理院の2万5千分1の地図では「岩裂山(尾鑿山)」と標記しています。
なお、賀蘇山神社は、日本三代実録に「授下野國賀蘇山神従五位下」と記載された国史現在社のようで、由緒ある大きな神社のようです。
1. 加蘇山神社(かそさんじんじゃ)へ
岩裂山へのルートは、@県道240号側の加蘇山神社ルートと、
A県道246号側にある賀蘇山神社ルート
があるようだが、今回は「加蘇山神社ルート」にし、加蘇山神社に向った。
7時10分 自宅を出発。国道352号線の鹿沼市街地から県道14号を経て県道240号線を進む。
8時40分 県道240号線の行き止まり左側に加蘇山神社社務所があった。
ここでトイレ休憩。この先にはトイレはない。
さて、トイレ脇には「石裂山回遊登山コース」の看板とともに 鹿沼警察署,鹿沼市,石裂山加蘇山神社の連名による
平成4年6月の「警告」と
平成9年3月の「注意」
なる看板があった。
平成3年3月から平成4年6月までに、コース中の岩場・クサリ場で5件の転落等の事故があり、うち3件が死亡事故・・・との内容で、「本格的登山及びロック・クライミング等の経験のないも方は、入山を控えて下さるようお願いします。」と結んでいた。
全文は、写真をクリックして拡大した写真で確認願います。
ということで、心引きしめて先に進むことにした。
社務所を出て、車で川沿いに左に巻くように神社の裏を進むことになるが、今日になっても雪が残り 一部で路面凍結状態 でした。
そて、道が狭いので注意して進むと、左手に 朱色の橋 が現われた。車は通れない橋です。
この後にも登山道の沢沿いに古い橋が数脚あった。
庶民信仰の場だった加蘇山神社だから信者達が造ったものなのか・・・
8時48分 加蘇山神社下の駐車場(鹿沼市無料駐車場)に到着。
「石裂山回遊登山コース」の看板があった。看板の右下には『登山コースガイドの資料を新井様宅で差し上げます。(無料)』との記載があった。
新井様宅は、前記の左カーブのところにある「橋のかかった1軒の家」です。
ここの看板に書かれていても意味がない! 先程の加蘇山神社の看板に書いてほしかった。
さて、石裂山への登山口である加蘇山神社の本殿への階段脇に 鹿沼市の市指定天然記念物「加蘇山神社の杉(三本杉)」の看板があった。
階段登山口右にあるのがその1本で樹齢500年とか・・・。
2. 加蘇山神社 本殿 奥社
9時2分 階段を登り本殿へ。
本殿左の奥社登拝門手前の左右にあるのが三本杉の残り2本。
双幹の杉は「子宝の杉」とも呼ばれているそうです。
9時7分 奥社。
3. 竜ガ滝休憩舎
奥社からは沢沿いに歩く。
9時26分 幾つかの橋(7つ?)と 複数の滝を経て竜ガ滝休憩舎に到着。
この あずまやに にて 小休止。
4. 千本桂 〜 中の宮跡(あずまや)
9時35分 竜ガ滝休憩舎の先の二股を左に100mほど進むと県指定天然記念物(とちぎ名木百選)の千本桂(せんぼんかつら)がある。
千本桂は、寄り添うように立つ推定樹齢は1000年と700年の2株の大きなカツラ(落葉高木)で、古くから縁むすびの御神木として信仰されています。主幹はすでに枯死していますが、下部は数本の幹が叢生(そうせい)し、根元付近に立ち上がった数10本の小幹とともに、全体として1本の大きな株を形成しています(鹿沼市HPより引用)。
沢から離れて左岸を進むと9時53分 あずまやのある中の宮跡に着いた。
ここで、これからの踏ん張りのための小休止。
さあっ! ここからが ハシゴ、クサリ場と変化に富んだ山に変貌します。
5. 行者帰しの岩 〜 石裂岩・奥の宮
あずまやの先には、ハシゴとクサリ場、スリルのある登りの一枚岩 誰が名付けたか行者帰しの岩 があった。
斜度80度はあろうかと思える急斜面に 最初はハシゴ 次にブットイ(太い)鎖を頼りに登っていきます。
このクサリ 太くて+長くて=重くて 手に持っても岩肌にへばりつき、非常に扱いにくいものでした。
もう少し細いものにして欲しいものです。
ハシゴに近い・急な階段を登った先に 何者かが口をあけたように裂けた石(洞窟)があり、これが石裂岩なのだろう。
その中には加蘇山神社奥の宮 がありました。
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